だから一三四号線から見ると遠くに剥き出しの岩肌がつづくこの空き地全体が、コンクリートの建物も全部まとめてススキの猛々しい群生に被われていると見えなくもなくて、鎌倉には珍しい、人が親しみやすいと感じるサイズとかけ離れた、いってみれば荒涼とした風景で僕はこの眺めが好きで、このままずっと放置しておいてほしいと思う。(108ページに記載)