その家は周囲に塀も何もなくて今では生い茂る草に囲まれているが、小さいといっても決して庵(いおり)のように粗末なものではなくて普通に人が生活できる広さと間取りがあって、外から覗くだけで人がここで長いこと暮らしていたことがわかり、そうだからこそこの家の雨戸が外れて中が荒れているのが息子には怖くて“オバケ屋敷”となる。(67ページに記載)